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「マイルで島根②」国宝松江城

 都会と違いバスも列車も本数は限られるうえ、接続も良くないので一泊と言えど時間的には結構厳しい。
マイルでAirのただ乗りトリップ、交通費は出来るだけ安くに徹しての旅なので尚更である。

昼前に大社を後にして空いている時間で名物「出雲そば」と「出雲ぜんざい」を胃袋に収めた。
茹で方が良いのだろう、蕎麦は硬さと喉越がよく、合わせた出汁も関東のややもするとしょっぱい出汁とは全く別物、品のよい美味しさだった。
ぜんざいは大粒の小豆がしっかりと形を成し、京菓子を思わせる嫌みのない甘さが気に入った。

限られる本数のバスと列車で接続が悪い時間を使い出雲市駅から松江に向かう。

松江駅は昼時を挟む時間にも関わらず、駅やその周辺の人通りが全く少ない事。

松江駅で松江城へのバスを訪ねると、7番乗場より20分間隔のレイクラインに乗ると良いと聞き利用して松江城に向かった。
後で判った事だが、レイクラインは宍道湖周回何処で降りても均一料金で利用出来るバスで、宍道湖巡りにはお得だが、松江城までなら一般の市営バスを利用した方が30円安い。

IMG_2624県庁前でバスを降り堀に沿って天守を目指す。
大手木戸門跡より城内に入場すると正面に聳える石垣は迫力がある。
馬溜跡を抜け左へ三之門に向い階段を上る。
IMG_2625直ぐ目の前に見える天守まで九十九折の通路を歩かされるのかと思うとため息が漏れる
三之門、二之門、一之門???と意外にも複雑な通路の構造は成しておらずすんなりと天守に到着してしまった。
何と縄張りの薄い城だろうか。

IMG_2648天守は正面に附櫓の付く複合式望楼型天守。
外装は大半が黒色の下見板張で覆われ、風雨に色を失い長い歳月を感じさせる。
三階の破風は腐食によるものか傷んで見えた。
戦歴の記録はなく、築城当時からのそのままに今を迎えているのだろう。
2015年に国宝指定されている。
長野の国宝松本城は天守の外観を維持するために、毎年黒色(漆)を塗っていると聞く。

天守へは地下階から入るが最初に井戸があることに珍しさを感じた。
井戸後方の柱に祈祷札のレプリカが展示されているが実はこれが国宝指定へのきっかけだったそうだ。
天守内のいたる所に鉄砲狭間や石落が配されていて、城内の縄張りが薄いことから籠城戦を前提にした造りと勝手に想像をした。

IMG_2632 IMG_2640天気も良く最上階からの眺めは城下を360度一望でき、連なる山脈の向こうに雪をいだく大山が美しい姿をみせていた。