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ぶらっと京都 その2

 竹林の小径を抜け大河内山荘庭園を右に折れ、トロッコ嵐山駅を右眼下に見ながら小倉山二尊院へ向かう。
人通りは疎らになり辺りは漸く静けさを取り戻した。

二尊院 総門二尊院の名は、本尊の「発遣の釈迦」と「来迎の阿弥陀」の二如来像に由来しており、総門を入った参道は左右がもみじに覆われ、「紅葉の馬場」と呼ばれる紅葉の名所として知られている。
真っ赤に染まるもみじの中に、真真っすぐに延びる参道の光景を期待して総門をくぐった。期待はもろくも崩れてしまった。

門を屑る前はこんな光景を描いていた……が     目に入った光景は………

理想の馬場          二尊院 紅葉の馬場


二週間ほど訪れるのが早かったようだ。

所々に紅葉するもみじ葉を楽しみながら正面の石段を登り、二如来像にお会いして、茶室での一服にこれから最盛を迎える紅葉を思い浮かべて、貞信公(藤原忠平)の「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」と呟き静かな時間を楽しんだ。

「巡る先々で楽しみにしている紅葉の光景は期待出来そうもないなぁ」
思いつつも二尊院を後にして祇王寺に向かう。

祇王寺は平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が清盛の心変わりにより都を追われるように去り、母と妹とともに出家、入寺した悲恋の尼寺として知られている。

質素な母屋を取り巻く苔むした庭を眺めると、日本人なら誰しもが感ずるものがあるだろう。
真っ赤な絨毯というわけではないが、赤や黄色の落葉の間から緑が美しいビロードの様な苔が見える様は言葉で上手く表現できない美しい光景……のはずだったのだが(T T)

祇王寺 苔の緑を楽しみ祇王寺を後にした。